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 今回、ファルケンモータースポーツのR34GT-Rでのニュル挑戦は4年目となる。ベースとなったのはスーパー耐久シリーズ仕様の4WDのスカイラインGT-Rだが、細かい部分でニュル用に改良を受けている。これまでのニュル参戦の経験から、車高はS耐仕様より高く、サスペンションはしなやかにというのが基本。これはニュルの路面状況によるもので、つまり車高が低いと床を路面ですってしまうし、ガチガチに硬いサスペンションでは、タイヤが路面に接地せず満足なトラクションが得られないからだ。
 GT-Rの心臓は、NISMOが「NISMO R34GT-R Z-tune」用に作り上げたRB26DETTエンジンをニュル専用にチューンナップした「Z2」エンジン。具体的には、2.8リットルに拡大スープアップされた排気量、レース用のコンロッド、カムシャフト、ECU、タービンなどさまざまなパーツを交換した。
 ボディは、軽量化のためにフェンダーやドアはカーボン製のものに交換。フロントバンパーには、夜間走行時に明るい視界を確保できるように大型のフォグランプを装着している。昨年からマフラーには触媒を装着しなければならなくなり、GT-R名物のバックファイヤが見られなくなってしまったのはやや残念だ。
 トランスミッションはH型パターンの6速マニュアル。耐久レース仕様らしく大型の燃料タンク、タイヤ交換時に車両を持ち上げるエアジャッキを装着している。SUPER GTやS耐では給油時はクイックチャージャーを使用するが、ニュルでの給油は一般のガソリンスタンド用のハンディのガンタイプのノズルを使用する。

 今年の車両は昨年に投入したニューボディをそのまま使用。2月に岡山国際サーキットでロングランテストを行っている。
なお換算排気量は2,771cc×1.7(ターボ係数)で4,810.7ccとなり、改造ツーリングカー最大排気量のA8クラスに区分される。
FALKEN☆GT-R / NISSAN SKYLINE GT-R (R34 Nür-special)
車両名:ニッサン・ スカイライン GT-R ( R34 Nur-special )
全長:4,600 mm / 全幅:1,875 mm / 全高:1,270 mm / 車重:1,360 kg
エンジン型式:RB26DETT-Z2改 Nur-special
排気量:2,771cc (2,800cc)
最高出力:500ps以上/6,400rpm / 最大トルク:60.0kg-m以上/5,200rpm
タイヤサイズ:290/660 R18 / ホイールサイズ18×11J