【決勝】100LAP(406km)
前日の予選同様、好天のもと昨年を大きく上回る観衆をむかえ決勝レースが行われた。
スタートが切られると、ポールポジションスタートの#1と#23の2台のGT-Rが1秒以内の差で争いながら他車を引き離していった。11周目に、若干タイムの落ちてきた#1を#23が捕らえトップに立ち、徐々に差を広げていった。
タイヤの摩耗により2分台までラップタイムが落ちてしまった#1は、すかさずピットインしタイヤを交換し追い上げをはかった。これに対し、ラップタイムの落ちしろの少なかった#23は、予定の35周でピット作業を行った。
#1の追い上げと、両チームの作戦の違いによる給油ロスタイムの差により、#23は#1にトップの座を明け渡すこととなったが、#23は#1を上回るタイムで追い上げ、各コーナーで#1と激しい攻防を見せた。
しかし、この観客を沸かせた争いは#23のクラッチトラブルにより、終わりを迎えることとなった。これにより、#1は、唯一先行を許している#11三菱PUMAランサーEVOZの追い上げに専念することとなった。
#11は、今年から新型車を投入し、昨年まで以上にGT-Rを脅かす存在になっている。特に今回のレースでは、2回のピットストップを行わなくては走りきれないGT-R勢に対し、ランサーは、タイヤの摩耗、燃費ともに余裕があり、1回のピットストップでレースを走りきれてしまう。このピットストップ1回分のロスタイムは、約2分あり、GT-R勢はこのロスタイム分をコース上とピット作業のタイム差で稼がねば優勝できないこととなる。
レースの折り返し地点である50周目に#11は、唯一のピット作業を行ったが、48周目にようやく#11を捕らえトップに立った#1にとって、レース前半で稼げたマージンはわずか数秒に過ぎなかった。しかし、後半ラップタイムの伸びない#11に対し、#1は安定したラップタイムを刻み、2回目のピット作業を終えコースに戻ったときには、#11に対し10秒以上のマージンを稼いでいた。順調に周回を重ねる#1に対し、トラブルをかかえ一時は1周2秒程度遅れをとっていた#23であったが、終盤は#1と同等のラップタイムで走り、79周目には#11を捕らえねばり強さを見せた。
一方、クラストップの位置からスタートを切った#31ジャラーナTOPシークシルビアは、1周目で#33 BPビスコガンマRX-7にパスされたが、離されることなく初の表彰台を目指し快調に周回を重ねた。
しかし、15周目に突然クラッチトラブルが発生しピットに戻ることもできず、惜しくもリタイヤとなってしまった。